今日も備忘メモ。『反骨の軟体 岡村淳の脳内図書 展示読本part1 part2』から。
2015年に東京学芸大学の古書店・古書遊戯 流浪堂で企画開催された展示会の副読本だ。移転で忙しい中、流浪堂店主 二見彰さんに送って貰って読んだ。
ブラジルに渡り、単身ドキュメンタリーを撮り続ける岡村淳さんの半生が自分の言葉で綴られている。どのエピソードも身につまされながらワクワク読んだ。第六章「6、ひとりを恐れず 仲間とあゆむ」には「連帯を求めて孤立を恐れず」という谷川雁のフレーズがこだましているのを感じた。雁の硬質 vs 淳の軟体! 時代の差か資質の違いか?
一か所だけ備忘。
「流浪堂の帳場から」と題した二見彰さんの後書き仕様の一節。
「岡村さんが人生を賭けても全うしたい使命感。それは、記録映像を撮り続けること。その映像のなかの景色や人間たちを通して、僕たちに〇〇を投げかけ続けること。
その〇〇の中身は、観る人各々で当然違うのですが、僕にはいつもこう投げかけられています。「想像すること。経験すること。考えることをやめず、自分の言葉を持つこと。人間や文化の多様性を理解することが大事だよ。忘れないように」part2 裏から5頁 太字強調は引用者
どれも当たり前のことだが、そう簡単なことではない。初志貫徹が眩しい。