2ペンスの希望

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反町茂雄さん

反町茂雄と聞いて、ピンとくる人は、古書好きだろう。
昭和に活躍した古書店業界先駆けのお一人だ。
1927年(昭和2年)東京帝国大学法学部を卒業して神田の古書店一誠堂書店の住み込み店員になった‥‥、と最近読んだ本で知った。【金郄謙二著『疎開した四〇万冊の図書』2013年8月15日幻戯書房刊】
もともとは出版を目指していた。けど、今と違って出版界は東大出なんか入れてくれなかった。岩波書店を志願したが断られた。その時、或る方から「反町さん古本屋に入ったらどうですか、岩波(茂雄)さんも古本から入った人ですし、古本屋にいるとどんな本がたちまち売れなくなってしまうか、どんな本が長く残るかということがよくわかりますよ(太字強調は引用者)」と勧められた。以来結局、古本一筋に生きることになった、とこの本にあった。岩波書店が古本屋からのスタートであったことも初めて知った。いやお恥ずかしい。
で、ここからは、牽強付会
どうだろうか、映画人も、自分の新しい映画を作る前に、古い映画・古典籍に手を染めてみては。 古い映画の新しい発見。 新刊ばかりが本ではなかろうて。