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ふや町映画タウン祝!20周年

永く付き合い、お世話になってきた京都の「ふや町映画タウン」で《祝20周年》大々大キャンペーンが始まっていることを知った。

「ふや町映画タウン」と「オーモリ店主さん」のことは当ブログの開始直後から何度も何度も書いてきた。心ある方はこれを機に是非「ふや町映画タウン」とキイワード検索して昔の記事を読み直してもらいたい。筋金入りの真正映画人の楽園だということがわかる筈だ。

そうか、20年続いたのか、頑張ったなぁ、凄いなぁ、の感慨が浮かぶ。(もっとも、ホントは去年2022年が開業20年だったそうだし、それ以前、百万遍にあったレンタルビデオショップ「ステーション」時代から数えれば歴史はもっと長くなる。)

ふや町御贔屓の皆さんが中心になって「#ふや町映画タウンのおかげで出会えた感謝の1本 」というのをツイッターでやっていると教えていただいた。

書いてみたい映画、思い出す映画はたくさんある。管理人の好きな映画が「ふや町おすすめビデオ(おおもり選)」で「★★★ むっちゃおすすめ!!!!」となっているのを見て、思わずガッツポーズをとった映画も少なくない。‥なかで、今回は『恋人たちの時刻』澤井信一郎監督 1987年 角川映画について少々。

どんな経緯で探していたのかは忘れた。多分、澤井信一郎の力量・陰徳に惹かれてのことだったと思う。ふや町には当然あった。いそいそ出かけ急いで見た。正直、映画は思ったほどの出来ではなかった。河合美智子は熱演していたし、真野あずさ高橋悦史も悪くない。仙元誠三らしいキャメラの味も澤井信一郎の演出も良い。駄目だったのは荒井晴彦の脚本と主演の野村宏伸だった、と記憶する。まぁ映画の評価なんて人それぞれだからそんな感想はどうでもいい。

大事なのは、見たいな、と思ったときにその映画に出会えることだ。

ふや町にはそれがある。21世紀初頭ころまでに作られた世界の映画がずらりと並んでいる。そのホームページの検索機能の充実ぶり!!!には 舌を巻く。オーモリ店主は稀有な ヒトリ ア―カイヴィストだ。映画の「収集」「保存」「補修理」そして殊の外 重要な「公開」、それをひとりでやってのけてきた。そのために 私設の「店」を張り続けている。そこには2005年以降の新作はない。VHSが廃れ、DVDやBlu-rayでのリリースが一般的になったからだ。しかし だ。新はないが、映画の真があり、深があり、なにより芯がある。(もちろん 信も 心も 賑も 沁も ‥‥)

間違ってはいけない。オーモリ店主さんは、VHSが好きなレトロ趣味なんかじゃない。心底 映画が好きなのだ。「ふや町映画タウン」は、映画の大通りに店を構えた堂々の大店(おおだな)なのである。祝20周年。未知なる方は駆けつけるべし。旧知の方は ぜひぜひ 再訪を!

ホームページを貼っておく。⇒ ふや町映画タウン