2ペンスの希望

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仕方 が ない ?

最近の日本映画には「完成(公開)前に動員が期待できる映画」か「完成(公開)前に収支決算が終わっている映画」しか見当たらない。誰も観客のことなんて構っちゃいない。眼中にない。
規模の大小、事業(ビジネス)方針を問わず、公開前にあらかたの勝負はついている。
死に体の大手老舗も、群雄割拠の新興プロダクションも、自主独立の個人プロも、
ピンからキリまで同じことだ。誰一人観客なんか当てにしていない。
算盤片手の皮算用「製作委員会」しかり、手弁当・只働き上等の「自主映画」しかり、
当ろうが外れようが事前に「言い訳」が担保されていることも似たようなものだ。
映画はばくち・水物、観客は移り気・薄情、なんてね。
出来は棚に上げて、すべてを他人(余所)のせいにして。
ギリギリと観客に向き合うのでなく、作りたいから作った、見るのは勝手、万人向けの
映画じゃない、理解してくれる人だけが見てくれればいい、ってか。
それでいいなら、映画の山脈は限りなく低くなっていくしかない。 仕方 が ない ?