2ペンスの希望

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『サウダーヂ』

2011年制作の映画『サウダーヂ』。作ったのは、山梨県甲府市を中心に活動する映画集団「空族」の富田克也さん。数日前に京都で観た。
「サウダーヂ」というのはポルトガル語で郷愁・憧憬・せつなさ‥を意味する言葉だそうだ。富田さんは「一言では言えない複雑な言葉。大人になって手に入らなくなってしまった子供時代の懐かしさ」とか色んな含意を孕むと述べている。

未熟で粗雑、欠陥も目につく。文句も一杯ある。
けど、それ以上に、撮りたい画、見せたい画が幾つもあった。その切実さ・ストレートさで見せ切る強さは〈買い〉だ。
公称制作費=自費1000万円+寄付500万円
初公開から4年経つが、フィルムで上映したいとの意志で、DVD化はしていない。
ゴツゴツリアル。
イカレテルけどイカシテル。(活かしてる 異化してる )
ベタだがベタベタしない。
ヒリヒリした閉塞感がヒシヒシと伝わってくる。
サイタマより良い。
ソノ後に何倍もの予算で作られたソノ映画(アンサーソング?)よりコッチの方がずっと良い。比べ物にならない。比べる方が失礼。
尚 蛇足ながら、
あちこちの映画祭で受賞したり、脚本家のA氏や元文部官僚T氏、大学の先生N氏らが提灯持ちを務めているようだが、当方は無縁なので〈そこんとこ夜露死苦
時間と興味のある向きは富田克也監督のロングインタビューもあるのでどうぞ⇒
http://www.mammo.tv/interview/archives/no295.html