2ペンスの希望

映画言論活動中です

定型紋切型

映画の惹句なんて、売らんかなの嘘八百‥そんなことは百も承知だ。
全米が泣いた」なんてイマドキシャレにもネタにもならない。誰も騙されない。
ヨソモノの惹句ならそれでも良い。安物・安手のご愛嬌とスルーすれば済む。
けど、我が国の映画となると笑ってばかりいられない。それでは済まない性分だ。
異色作・問題作とあれば⇒「上手くことばに出来ないし、よく分からないところも多々ある                 けど、なんかスゴイ、誉めると賢そうに見えるのでヨロシク」
野心作・意欲作とあれば⇒「ひとりよがりで見苦しいけど、大目に見てね」
良心作と書かれてあると⇒「誠実だけれど、下手でゴメン」
新進気鋭のデビュー作なら⇒「若くて未熟だから、お子様割引でお願いしますよ」
‥‥ついつい そんな風に読み替えてしまう。
定型紋切型惹句にいちいち目くじら立てて‥大人げない たびたびそういわれてきた。けど、思考停止からは何も生まれない、腐敗であり罪悪、そう思うと黙っていられない。
「待望の」って、いったいどこのどなたが待ってるの?
「渾身の」なんて云われても、それがどうした、そんなの当たり前、知ったこっちゃない。
「世界が注目している」かもしれないが、世間にそっぽを向かれないよう願いたい。