えぐい映画を見た。
日本国内では超有名な高齢喜劇監督の前作。
「早くも地上波に登場」という惹句に引き寄せられて、テレビ放映を見た。
従って、只見。なので、エラソーなことは言えた義理じゃない。
けど、ひどかった。何がって、お話が。ストーリーも世界も世界観も。脚本がお粗末。
タイトルデザイン以外見るとこなし。 まともに見られたものじゃない事故物件。
約数人をのぞけば役者もオーバーで底が割れた図式芝居。いつかどこかで見た映画の
焼き直し、焼きなまし。こんなぬるくてゆるい子供だましに騙されてたまるか。
と、ここまで書いて、ググってみたら、タイトルデザインは横尾忠則だった。
わずか数十秒のタイトルシーンにぼろ負けの本編、何をかいわんや。
背景の小道具に自作の映画や横尾の展覧会ポスターを張る暇があったなら、本筋の
脚本を練る方が百倍重要だろうに。
家族の崩壊を淡々と描いた先人に倣う気があるのなら、人情劇に回収するんじゃなく、人情の崩壊とその先の救済を目指せば、ちったーマシなものになったかも‥。
その気が全くないのなら、レッドカード。即 退場。
あっても腕がないのなら、猛省あるのみ。