2ペンスの希望

映画言論活動中です

文句なし 合掌

見終わって「あー面白かった」、いいものを見たなぁ、見せてもらったなぁと多幸感に包まれてスカッとさわやか文句なしという映画がメッキリ減ったような気がする。

もちろん映画だからどんな作り方も見られ方もアリだ。あれこれ批評するのも、詮索も反芻も悪くない。考えさせられるのもイイ。あっけにとられたり、モヤモヤが残るものだってあるだろう。「みんなちがって みんないい」ことを否定はしない。けど、見た後にクエッションマークが幾つも浮かんでくるのは困る。御免蒙りたい。

よく練られて理屈抜きに面白い、面白かったと手放しで満足できる「痛快娯楽映画」にひとつでも多く出会いたいという思いが募る。生煮え野心作、中途半端な意欲作、問題山積問題作‥シェフの創作料理ばかり並べられても食指が動かない。

「あー美味しかった、ご馳走様でした」と手を合わせれば、それだけで十分思いが伝わりあうような極上の娯楽映画がまた増えると愉しいのにな。なんてまた文句ばっかり言っちゃった。「なぁに、お前さんの見る量が足りないからさ、もっとたくさん見りゃいい」そう言われたらお手上げだ。ぐうの音もでない。

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