2ペンスの希望

映画言論活動中です

丸腰こそ

友人に勧められて、久し振りに映画を観て来た。
今や貴重・稀少 入替えなしの二本立て館。平日の午後。お客さんは結構入っていた。135席の4割前後が埋まっている。映画は、弱冠28歳新人監督のデビュー作。米アカデミー賞で三つもオスカーを獲っている。けど、残念ながら全く合わなかった。後味の悪いエグミだけが残った。併映(懐かしい死語!?)が、定番定型お約束ご機嫌爽快音楽娯楽映画だったから余計に際立ったのかもしれないが、全然いただけなかった。
帰宅後、映画の公式サイトを覘いてみた。売れ線売れ筋の面々の公式コメントが満載だった。日頃からアッチャーと目を覆いたくなる映画コメンテーターやこれまで一度も感心したことの無い映画監督の絶賛コメントが嫌というほど載っていた。中には含みのあるビミョーなコメントもあったが‥。
ネットで評価評判をググってみた。そこで「最近信者が多い」映画評論家M山T浩さんと「ジャズを大学で教えたことのある」音楽家K地N孔さんの論争を知った。「ジャズを侮辱している」「スポ根ハラスメント映画としても出来が悪い」と1万6千語の長文を費やして酷評するKさんと、擁護する側から業界事情・業界仁義を盾に反論するMさん。
これ以上は書かないが、我が目と耳だけを頼みに丸腰で映画に向き合うガンマンKさんと、大人の業界事情を持ち出す及び腰の学級委員Mさんでは、お話にならない。
断固丸腰支持だ。
業界の苦境を挙げ、泣きを入れられても困る。自業自得。いっそ映画業界なんぞ一刻も早く衰退・消滅したほうが、来るべき映画のためになるのではなかろうか。
そう思ってしまった。