2ペンスの希望

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Nollywood

まともな映画館は10館だけ という国もある。西アフリカのナイジェリア。
暗い映画館では犯罪が起こる可能性が高いため、金持ちしか入れないよう入場料は5,000円に設定している、とネットにあった。(今日はネットで仕入れた情報を元に書く。よって真贋に保証なし。そこんとこヨロシク。)
では、ナイジェリアの人々(ちなみに人口は1億7千万人強)は映画を観ないのか。そうではないようだ。実は今 世界で一番映画を作っている国ということだ。知らなかった。
旧首都ラゴスを中心に製作本数は年間約2000本。ホームヴィデオ用のデジタルカメラで撮影され、予算は1本平均数万ドル(150万円程度)、撮影期間は1、2週間らしい。
本家ハリウッドになぞらえたインドの「ボリウッド」は有名だが、ナイジェリアの頭文字Nをとって「Nollywood(ノリウッド)」と呼ばれている。
大半はビデオCD(VCD)に収録され紙のパッケージに入れ、露天で売られる。 粗製乱造といえばそのとおりだ。100円DVD。海賊版も出回る。
ラゴス イドゥモタ市場。食料品に雑貨や工具、ここにくれば生活に必要なものは何でも揃うと思われる巨大市場だが、ここにDVD小売り店のひしめく一角がある。
人々はこれらを購入して自宅で鑑賞する。漁村あたりには、掘建て小屋のなかにテレビが置いてあって、そこでDVDを上映するだけの「映画館」もある。
自国以外でも、アフリカ全域で視聴されており、イギリスにはノリウッド専門チャンネルまである。
ノリウッドのNは、なにもない(NOTHING)ところから映画をつくる「N」だという説もある。
だれもが映画プロデューサーになることができる国。 ラゴスのいたるところの壁には、「俳優・女優、求む!」と書かれたポスターが貼られている。ヨルバ民族出身の若手映画監督兼俳優クンレ・アフォラヤンKUNLE AFOLAYANはこう語る。
アフリカにはもともと、DIY精神が根づいています。つくりたいものがあって需要があれば、たいていのものをつくってしまいます。
いいなぁ〜 映画勃興期の野放図なエネルギー。