2ペンスの希望

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複製贅沢品

映画は、贅沢品だ。

贅を尽くしてこそ映画。つくづくそう思う。どれだけ技術が進化し、安価軽便になっても、贅を尽くして作られなければ物足りない。贅といってもお金じゃない。時間でも手間暇でもない。そもそもは無駄 余計なもの 役に立たぬものらしいが、映画の贅はもっとふくよかで豊かなものだ。チマチマせこせこあくせくしないで悠々悠然泰然自若。品性とか風格とかにつながる剛毅・豪華な何か、だ。そうご理解願いたい。

もうひとつ、

すべての映画は、複製品だ。一点ものではない、オリジナルが複数存在する表現物だ。ことばを変えれば、「人間が初めてオリジナル=ホンモノという呪縛から解放された歴史の産物。それが映画だ。(写真という先行ランナーがいるが・・)」


映画が「複製贅沢品」であることを改めて確認して、2021年をスタートする。