レストア版が人気だ。デジタルリマスター版が盛んにつくられる。
現存するフィルム素材(16mmマスターポジや原版ネガや35mmプリント等)を4Kでスキャンしデジタル変換、封切り公開当時検閲で削られた部分をオリジナル版に近く復元したものだ。
レストア版、リマスター版、呼び方は様々だが、要するに「アナログフィルムをフィルムスキャナーでデジタルデータ化し、PC上で一コマずつ傷や汚れなどを取って、制作完成当時の鮮明な画像と音声に修復・復元」する「技術」だ。画像の解像度とともに音声のクリアーさが 売り・謳い文句 。
いくら技術が進化し高度化したって、中身がへなちょこではどうしようもない。処置無し。価値無し。いただけない。
そこでOZUの出番となる。
OZU歿後60年/生誕120年の今年2023年に限っても、カンヌ国際映画祭で『長屋紳士録』(1947年)『宗方姉妹』(1950年)の二本が、ヴェネチア国際映画祭では『父ありき』(1942年)の4Kデジタル修復版が上映されているようだ。
以下に挙げるのは、漫画家島田虎之介作「22ND CENTURY EARLY SUMMER」
OZU映画『麦秋』(1951年)にインスパイアされた漫画だ。
注目してほしいのは、上記ピンクの囲み枠部分。
「誰かが言っていた🔳「アナログフィルムに収められた情報量は膨大で🔳デジタル技術が進歩したらしただけ、そのレベルまで情報を引き出すことができる」と‥」
そうなのだ、「新しいというだけの粗悪品」を追いかけるのはもういい加減にして、
「過去に作られた一級品」を骨までしゃぶりつくすことなのだ。
「前を向くために、後ろを向く」管理人の唱えるお題目の意味、少しお分かりいただけただろうか。
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苦し紛れの屁理屈なんかじゃない。だが、どこまでどれだけの人に届くか…正直 自信はない。