美術館を出てからのやりとり。
Q:それって別々の「色」として識別してるんですか?
白鳥:ううん、概念として残るだけ
〇「色は概念的に理解している」
白鳥:一般的には「色」って視覚の話だと思われるんだけど、白とか茶とか青とか、色に名前があるという時点で概念的でもあるんです。それぞれの色には特定のイメージがあって、それを(視覚としてではなくその特徴的なイメージで)理解している
〇「言葉」で作品を見る行為
Q:やっぱり「見て」るんですね。
白鳥:そりゃそうだよ。盲学校でも「テレビを聞く」っていうひとはいないよ。たとえ目で見てはいなくてもテレビというものは「見る」ものだし、本は「読む」ものだよ。
簡単な描写を積み重ねること、解釈や意見をひとつにはまとめず、答えを統一しないこと
目が見えない人が傍(そば)にいることで、晴眼者は言葉を発し、確実に目の解像度を上げる。
視覚障碍者は同行者との「会話・対話=声」を通して、耳で見る、耳で読む。
持ちつ持たれつ の お互い様。