2ペンスの希望

映画言論活動中です

スマホで映画

昨日京都の「ふや町映画タウン」のことを書いた。その時、ホームページのURLを書いておこうと思っていて忘れてしまった。( ったく、歳は取りたくないないものだ。)
あらためて、記して置く。http://dejan.dyndns.tv/f_eigatown/
騙されたと思って是非一度お訪ねいただきたい。

ふや町映画タウンのオーナー・O君と話していて、彼は面白いことを言った。
「もしかしたら スマホで映画を見る方が、モニター画面や大スクリーンで見るよりも露骨に映画の良し悪しが分かるんじゃないかなあ。映画館だと、大きなスクリーンと臨場感溢れる音響効果で、見かけの(見た目の)派手さに惑わされて、映画本来の力量の差が見分けられにくくなっている。スマホのような小っちゃい画面の方が、ごまかしが利かない分、脚本の出来不出来、映画の背骨・骨格が見え易くなる」そういうのだ。
一理ありそうだ。手の平サイズ、ちゃちな音で見た映画に、それでも惹きこまれたのなら、それこそ映画正味の力ということなのだろう。

昨今、映画でなければならないものとは違うところで勝負しようとする映画が多すぎる。もっとも昔からもそうだった。‥但し、プロとアマの差が歴然としていたから問題は無かった。交通整理もさほど必要では無かった。それがいまやメジャーリーグも二軍、三軍、四軍、問題外も一緒くたの〈液状化〉、目も当てられない末期症状。そんな時に、暢気に個々の映画を採り上げて、あれはよかった・頑張っている、これは駄目だとあげつらってみても何も始まらない。そんな類を百万遍積み重ねても状況が全く変わらないことはもはやハッキリしている。(みんな知っていても、誰も怖くて言わないだけだ。)
かといって、昔は良かった、俺たちの若い頃は‥云々という昔話・自慢話に引きこもって恫喝・コケオドシを繰り返す老害はもってのほか。とするなら、
千三つであろうと、日本の映画のミライにつながりそうな可能性のある「蕾」に出来る限り注目して行きたい。これが拙ブログの立ち位置だ。

全く話は変わるが、ネットを見ていたら、
スマートフォンを使って撮影された世界初の長編映画」というふれこみの映画の話題を見つけた。
その予告編画像がコレ。

なんと、ジーナ・ローランズが出ている。ご存知ジョン・カサヴェティス監督の妻。息子と娘も共に映画監督という映画一家。
スマートフォンを使ったメイキング映像もアップされている。

実行予算は、50万ドル(約3850万円)撮影日数22日 編集3ヶ月。新人監督フーマン・ハリーリ(Hooman Khalili)さんの第一作だそうだ。もっとも世界で一年間にデビューする監督は6000人、そのうちで次回作が撮れる監督は数パーセントしかいないというレポートも最近どこかで目にしたが‥。(この辺りはうろ覚えなので、いい加減ゆえ、信用されないように。責任は負えませんので悪しからず‥)
スマホで撮って、スマホで見る。
技術の進化にひるまない挑戦、題材や技術の話題性に頼らず、映画の骨格、中身で勝負しているのなら、是非観てみたいものだ