2ペンスの希望

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温泉と銭湯

たまの温泉より毎日の銭湯、子供の頃からそう思ってやってきた。
当時育った町内には内風呂のある家は少なかった。代わりに歩いていける距離に銭湯は何軒もあった。それが今ではほとんど内湯に変わってしまった。学生下宿・ワンルームマンションもバス付が当たり前。近隣の銭湯は廃業、大半が姿を消すか、健康ランドやらスーパー銭湯などに業態転換した。それでも毎日の入浴は欠かさない。習い性になっているのだろう。ちっちゃな湯船に浸る日々だ。(習慣は恐ろしい。特に若い頃に身につけたそれは‥。)
銭湯の悦楽は格別だった。朝風呂や日も高いうちから大きな湯船に浸かるくつろぎは得がたい喜びだった。たまには見事な倶利伽羅紋紋にも出くわした。それは、温泉やスーパー銭湯では代替できない「日常の極楽」だった。
内風呂、銭湯、スーパー銭湯、温泉、皆おなじ風呂なのに、ぬくもり具合が異なっていると思うのは、気のせいだろうか、歳のせいだろうか?
ん?何の話かって‥。今日もまた映画の話‥そのつもりだが。
たっぷりどっぷりあごまで湯船に浸かって、浴びるように湯を愉しむ「銭湯」の習慣を
若い世代にも味わってもらえる方途を日々考えている。