横尾忠則全装幀集という本が届いた。（全５５０ページ、総重量１６５０グラム）５５年あまりのあいだに彼が手掛けた本の装幀９００点を網羅した本だ。惹句にはこうあった。「装幀という名の自伝」。すべてに当人のコメントが付されている。
写真は１９７０年｢少年マガジン表紙｣９点。
「これはまさに“省エネデザイン”東宝のポスターや著名な漫画家の絵に色指定して使うなど、ぼくは何もやっていないからだ。‥‥２号（モノトーン星飛雄馬…引用者註）のときは社長に「横尾君の表紙で８０万部を１００万部に伸ばしてくれ」と無茶なことをいわれ最終的には実現させた‥‥」と思い出話があった。作らないで作る技と術。品と質。ここのところずっと考えている。拙管理人、積年のテーマのひとつだ。
【蛇足】
何故９点なのかについては、別のウエブサイトにこうあった→本人曰く「ギャラが安いので考えてほしいといったら、あっさり降ろされてしまった」本当かどうか真偽の程は分からない。ありそうな話にも思えるし、作り話臭くもある。ま、人様の懐具合、どっちでもいい話だ。
