2ペンスの希望

映画言論活動中です

じつは

最近の映画は、実話に基づくものが多い。
これは本当にあった出来事です、事実をもとにした物語です、というわけだ。
日本だけではない。アメリカ・ハリウッドあたりでもそのようだ。2013年度アカデミー賞 ノミネート9作のうち6つまでが実話を基にしたものだった。これは過去最大だそうだ。
どうも、いちからの「作り物」は分が悪い。作り物・作り話には騙されたくない、という気分なのだろうか。本物・本当という「保険」が過剰に求められている。
しかし、世の中、実話がじつは‥‥というのがいっぱいある。
最近では、贋作疑惑のS氏とか、捏造疑惑のOさんとか‥。
大昔のテレビ番組には、こんなのがあった。毎回「事実は小説より奇なりと申しまして、世の中には変わっためずらしい経験をお持ちのかたがたくさんいらっしゃいます」の決まり文句で始まる。そうNHKのクイズ番組『私の秘密(1956年4月〜1967年3月)だ。年配の方には、高橋圭三アナの名調子が今も耳に残るという方も少なくなかろう。
しかし、天邪鬼としては、頑張れ!想像力、と言いたい気持ちが募る。
創作・表現・作り話・狂言が語りだす真実にもっと注目が集まって欲しい。