2ペンスの希望

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「舐めてはいけない」

昨日に続いて、神山典士さんの本『ゴーストライター論』から。
あとがきに載っていた永江朗さんの実話。永江さんは著述家。幾つかの大学で、出版流通論や出版文化などを教えてきた。
ある大学で教えていたときに『ライターになりたいのでゴーストライターの仕事でも紹介していただけませんか』とやってきた学生がいて、怒ってしまいました。『ゴーストライターでも』とは何か、と。著者から魅力的な言葉を聞き出してそれを読める文章にすることを舐めてはいけない。それには高度なスキルが必要なんだと諭しました
そういえば、本文にも「俺の話を聞いてそれを起こしただけなんだから、金なんか払わない」と言い張る著者(=クレジット上の人)の話も出て来る。 
分かってない人は、何処にでも沢山いる。舐めてはいけない。油断してもいけない。

オマケ:
今日はちょっとオマケを付ける。
ゴーストライター」部分をクリックすると、はてなキイワードでは、2011年公開の映画『ゴーストライター』が説明される。そこで予告編が見られる。ご興味の向きはどうぞ。
映画は拙管理人も見たが、ポランスキーの快作だった。
英国首相の質問に「I'm ghost! 」と答える主人公がかっこ良かった。