大昔 映画が羽振り良かった頃、映画会社大手五社は専属俳優を囲い込み他社には貸し出さない｢五社協定｣を設けて高い参入障壁を築いてきた。映画館も系列化し、製作から配給・興行公開館までを｢垂直統合」してきた。バーティカルインテグレーション。アメリカ由来のビジネス用語だ。今で言えばユニクロみたいなものだ。今後は出来ない相談。体力的にも無理だろう。ということで、次代は、バーチカルならぬ、ホリゾンタル。
意識も体制も、ピラミッド型の上下関係ヒエラルキー構造から抜け出し、水平展開・水平分業で行くしかなかろう。ベテランも駆け出しも、プロもアマもへったくれもない。ハンディなしの横一線、イーブン勝負。もっとも、横並びが、どんぐりの背比べに終わり、なべて世はこともなし、右へ倣えで済まされたのでは面白くもなんともない。多少横柄でも横紙破りでもいいから、力を湛えた「無頼」の徒の登場を求めたい。
