2ペンスの希望

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フィールドに出る前に


岸政彦さん(龍谷大学社会学部教員)らの本『質的社会調査の方法 他者の合理性の理解社会学』【有斐閣ストゥディア 2016年12月 刊】が面白い。
社会学を学ぼうとする学生や院生向けに書かれた教科書だが、ドキュメンタリー、とりわけこれから
生きた人間に取材する記録映画を撮ろうとしている若い人にお勧めだ。撮影の心得、心構え、実践的要諦を説いて、役に立つ。


もう一冊、こちらは宮本常一の「調査地被害」をもとに安渓遊地さん(山口県立大国際文化学教員)が纏めた『調査されるという迷惑 フィールドに出る前に読んでおく本』【みずのわ出版 2008年3月 刊】
「おまえ、何をしに来た。なに調査だ? バカセなら毎年何十人もくるぞ」
バカセ⇒ドキュメンタリストに置き換えて読むべし。胸に手を当てて。