2ペンスの希望

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フルデジタル

NHK Eテレ番組『漫勉』の「山本直樹の回」を見た。
知らなかった。フルデジタルでの作画。それも20年以上前から。
アシスタント無し、三畳間の仕事部屋に独り。軍手の指先を切って、ペンタブを揮う。

山本:デジタルのいいところはいくらでも消せる、引き算ができること
    とりあえず描いてみてダメだったら消したり動かしたり (僕の画は)福笑い
浦沢:やり直しがきくとあきらめがつかなくなっちゃうのが怖い
山本:それはある

山本:ペンという瞬間の勝負が苦手だから(デジタルで)「打ち込み」のほうに来たんだ     けど、「打ち込み」も結局 瞬間と目分量の世界
浦沢:判断力 能みそが猛烈に判断していることに変わりはない
山本:デジタルになれば誰しもスラスラ描けるみたいなのは当然ないわけだし、
    その人の特性が絶対に出るわけだし

作家の肉声が幾つか聞こえてきて面白かった。
それにしても 『レッド』は出てきたが、『Blue』も「森山塔」も出て一切こない。封印?
「エロ」はいけないのか、ナレーションでもアートっぽく「エロス」で一貫、いかにもNHK
(貶めてるわけではない。もっとも、褒めてるわけでもないが)
座談では二人とも「エロいシーン」「今後はエロです」と語ってる。楽屋裏が透けてくる。