2ペンスの希望

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骨なし?骨抜き

昨日の記事に年若い読者から私信メールが届いた。
「伏線や回想はそれなりに解かるが、カセとかアヤって何?も少し詳しく説明して」
ということだった。う〜む。
綾 アヤ: 陰影 模様 仕組み 裏表 含み ニュアンス 落差 ずれ もつれ 
       すれ違い 行き違い 運命のいたずら ボタンの掛け違い ‥‥‥‥
枷 カセ: 桎梏 束縛 くびき しがらみ 邪魔 支障 障害 試練 葛藤 ジレンマ 
       板ばさみ 振幅 揺れ動き ハードル ‥‥‥‥ 
とでも言い換えれば、多少は伝わるか。
かの笠原和夫さんの“シナリオ骨法十箇条”には、こうある。
②「カセ」 主人公に背負わされた運命、宿命といったものです。「コロガリ」が主人公のアクティヴな面を強調するものであるのに比べて、「カセ」はマイナスになるファクターのことをいいます。」【「シナリオを志す人への手紙」シナリオ作家協会編 『笠原和夫
人とシナリオ』2003年11月 から】十箇条のすべては、ネットを叩けば幾つも出てくる。そっちをあたって。
それにしても、JLGが「男と女と車が一台あれば映画が撮れる」なんて言ったお蔭なのかどうか、骨なしナゲットみたいな映画がどんどん増殖してる気がして滅入る。
骨なしナゲットだって旨けりゃ(上手けりゃ)文句はない。骨ばったゴリゴリの教条映画・教科書みたいなのばっかりじゃ詰まらない。飽きもくる。
けど、骨なしばっかり食べてると、顎は鍛えられないし、味音痴になっちゃうよ。