2ペンスの希望

映画言論活動中です

韓国映画 遅参ながら

恥ずかしながら、中国映画、香港映画、台湾映画、 韓国映画などには馴染み薄く過ごしてきた。インドネシアフィリピン映画も疎い。

f:id:kobe-yama:20210420140640j:plain

 たまに見て、出来のいいのに出会うと嬉しくなる。とりわけ韓国映画は元気だ。いきがイイ。先日そんなことを話していたら、「何をいまさら」と若い映画好きに笑われ呆れられてしまった。

うっすらとは知っていたが、確かにアベレージは、今の日本映画とは比較のならない高水準だ。残念ながら、ジャンル映画も意識高い系もアート系もすべて負けている。というわけで遅まきながら少しずつ見始めているていたらく。若い頃から邦画と洋画という区分けだけで観てきた報いだろう。もっとも、「日本映画製作者連盟」だって似たような旧態依然だ。

毎年発表される「日本映画産業統計」だが「公開本数」「興行収入」はいまだに「邦画」と「洋画」の二分類だ。歴史的ゆえ変更が難しいのだろうが。「洋画」となると管理人のようなロートルにはアメリカ映画(ハリウッドその他)とヨーロッパ映画つまりは西洋産が浮かんでしまう。アジア映画が増えつつある現実は置いてきぼりと思ってしまう。映画に国境はない、とは言いながら、映画の制作事情は各国ごとに異なる。懐具合も台所事情も市場戦略もみな違う。

ちなみに、2020年は新型コロナという事情もあって従来通りとはいかないが、2019年の統計によれば、

公開本数

日本:1278本(邦画689本 洋画589本)

韓国:1944本 ‥2015年逆転してリードのまま推移

観客動員

日本:19491万人

韓国:22668万人

韓国の人口が日本の半分以下であることを考えるなら、年間に映画館に足を運ぶ回数は、日本1.4回に対して、韓国4.4回と三倍以上になる。もっとも統計にはレンタルや配信は含まないし、入場料金の違いといった事情もあるので単純比較は慎まなければならないだろうが映画に対する熱量の違いは確かだ。国家の支援体制・政策の違いも大きいだろう。1998~2003年金大中大統領時代に始まる映画助成は日本円で年間約150億円、映画エリート育成のため韓国映画アカデミーも設立された。

これに倣って、日本でも「映画は文化だ。だからこそ国家的助成を!」と主張するNPO法人「独立映画鍋」などの動きもある。ただ、申し訳ないが管理人は支持しない。「文化」というコトバに馴染めないし、「文化だから国家的助成を」という主張もなんだかいただけないからだ。助成や保護や寄付文化に頼る気になれない。⇐なんとも頑迷、保守狭隘なことで‥‥ゴメンなさい なのだが‥‥。

じゃあ、どうするの、と問われれば、正直答えに窮するけれど‥自力更生の旗高く進む、としか言えない。⇐南ならぬ北の匂い? 雲行き怪しくなってきたが‥暗中模索の匍匐前進 つづけるしかない。