2ペンスの希望

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やさしくなって難しくなった

映画は最近、やさしくなって難しくなった、そう思ってる。「やさしい」とひらがなで書いたのは、「優しい」と「易しい」の二つを含意するからだ。意欲作・問題作と評判をとる映画は、どうしてどれも小難しく難解になってしまったのだろう。高度なテクニックを駆使していることを認めないわけではないけれど、もっとストレート・単純明快にワクワクハラハラドキドキさせてくれないものだろうか。深刻ぶったり誠実ぶったりしても、ただただ時代に即応・迎合しているだけにしか映らない。

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もっとも、最近の映画は、管理人がかつて映画と思っていたものとまったく違った水位に達しているのかもしれない。ただ、水位が上がったのならよいのだが、水位が下がって底が見えてしまうようなら、もったいないことだ。退化でなく進化であることを願うが、その懸念がぬぐえない。

自由になって不自由になった、というこの世の反映なら、甘受するしかないのかもそれないが‥‥抵抗したい。徹底抗戦したい。