2ペンスの希望

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三宅香帆さんを下敷きに(六) あらすじじゃないよ 

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面白さはあらすじだけではない。もちろん、あらすじをたどること自体が面白い小説はたくさんある。だけどそれ以上に、あらすじ以外の面白さもまた、たくさんある。たとえば登場人物の言動とか、台詞のパンチライン(決めぜりふ・聞かせどころ)とか、ここでこう来るなんて思わなかったと驚いてしまう演出とか。

名作とか古典と呼ばれている小説には、たいてい、今読んでも「たしかにねぇ」と思える問いかけが、テーマが、台詞が、人物が、メタファーが、描かれている。それらを楽しむことと比べれば、あらすじなんて、些細なものだ。あらすじそのものより、小説が叫ぼうとしているモノや、台詞のすみずみに込められた感情を味わうほうが、絶対面白く読むことができる、と私は思う。(引用者による一部適宜割愛アリ )

ネタバレなんてどうでもいい。

あらすじを知ったって無問題

そういうことサ。