2ペンスの希望

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三宅香帆さんを下敷きに(七) 好みで選べばいい

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翻訳は好みで選べばよい。どっちがいいとかじゃなくて好み。いかに「自分の好みに合った文体を探すか」この小説を「あ、面白いな」と思えるかどうかは、けっこう翻訳によって異なる。ぜひ大きい本屋か図書館に行って、翻訳の一ページ目だけでも読み比べてみることをおすすめする。(引用者による一部適宜割愛アリ 乞う御容赦)

と書いて、三宅さんは、「どれもかなりすっきりと分かりやすく、読みやすい」《光文社古典新訳文庫》を推す。

小説の翻訳は映画の場合は「字幕」だ。字幕も時代によって担当者によって印象は変わる。人物のキャラクターもがらりと違ってくる。ただ小説と異なり観客側が字幕を選ぶことは難しい。

そこでオススメは、トップシーン、はじまりの5分程度のトーンをみて、好みかどうか判断する、ということ。作り手は例外なくファーストカットとエンドカットに心血を注ぐものだ。逆に言えば、ファーストカットやエンドカットに無頓着な映画は駄目な映画だと断じてイイ。コレ 請負ってもいい。