2ペンスの希望

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吹きさらし

「縁者」や「信者」の前でやってるだけなら、安心安全安泰だろう。温かく好意的視線に囲まれて心地よい。望めば劇場公開の道も近づいた。劇場側からしても、基礎票が読める興行は安定していてオイシイ。ともにWin-Winの関係。否定はしない。悪いとも思わない。けど、それだけではいかにも勿体ない。残念なことだ。
映画を作るという営みは、見えないものを見たい、見たこともないものを見てみたいという欲望に発する。少なくとも管理人はずっとそう思ってやってきた。見知らぬ人に出会いたい、新しい地平に立ちたいという思いも深い。身の程知らずの強欲かもしれないが‥。劇場公開は、学内文化祭でもお稽古ごとの発表会でもない。冷たい世間の風に身をさらし、値踏みされるような冷ややかな視線を浴びることは、怖くもあるが愉しみでもある。ちょっとそこ行く若い衆、たまには吹きさらしの路上ライブも捨てたもんじゃないよ。