2ペンスの希望

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ムカデ競走

最近は二人三脚程度の軽装備競技化しているきらいもあるが、
映画は基本“ムカデ競走”である。
翻ってテレビの番組づくりは、400mバトンリレー。個人プレーの積み重ね。管理人の経験ではそうだ。
編成枠に則って、リサーチャー構成作家放送作家が企画を練り(ネタをあさり)⇒取材クルー・ディレクターが素材を調達・収集し⇒局に持ち帰って編集マンが放送時間に合わせて切った貼った⇒プロデューサーをはじめとするお歴々の試写チェックを受け⇒考査・技術・法務等の篩(ふるい)を経て⇒送出オンエアという運び。基本バトンを渡せばお役御免、責任完了。効率優先の完全分業体制。特に民放の仕事スタイルはそうだった。
ムカデ競走はそうはいかない。
足を引っ張られることが常だ。皆の息が合わねば思わぬ方向に走る。軌道修正もままならない。ケガもすれば事故も起きる。それ故に最近は、組体操とともに中止したり禁止の動きもあるようだ。けどリレー競技が1+1+1‥足し算でしかないのに、ムカデ競走は掛け算、1×1×1‥が5になったり10になったり、時には100にも化ける。もっとも1以下になる危険もあるのは、百も承知。
それでも、見るのもやるのも、リレーよりムカデ競走の方が好きだ。