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探偵!ナイトスクープ・ディレクター心得 メモ

朝日放送テレビの看板長寿番組『探偵!ナイトスクープ』は、管理人が定期視聴する数少ないTV番組のひとつだ。その番組プロデューサー松本修さんが書いた「ディレクター心得」というメモが出てきた。古いノートの間に挟んであった。

探偵!ナイトスクープ ディレクター心得 ー松本Pの基本理念ー '88・5・27

1,かしこい頭で演出・構成しよう。

様々にアイディアを凝らせばもっと面白く、分かりやすく、意義ある内容になるものを、頭もろくに使わず、手間もかけず、安易な心づもりでロケにはいったのではカスの仕上がりにしかなりません。大いに考え、大いに苦しみカスのディレクターでなく、偉大なディレクターになりましょう。

2,視聴者のターゲットは、若者ではない!

①に、5、60代のど庶民のお父さんお母さん

②に、3、40代の企業戦士・エリート知識人

③、④、がなくて

⑤に、貴男の好きな1,20代の女子高・大生・OL ※男の若者(学生・独身者)には媚びないこと!(女の子がみんな見れば、こういう層は放っておいてもついてくるのです)

3,貴男がどんなに賢くても、視聴者の方がより賢いことを認識しよう。

視聴者アホや、この程度でも喜んでくれる、などとみくびらないこと!

視聴者は、君よりはるかに賢い。視聴者は東大医学部現役トップ合格者よりも、はるかに賢明であることを認識すべきである。

4,視聴シェアは最低30%を確保しよう。

  視聴率は最低12%!

テレビは視聴率。勝つ事のみが善であります。

私たちは銭儲けのために仕事をしているのです。

5,気品にあふれて高尚な「ベタ」番組!

「ベタ」でなければTVでない!勝手な思い込みでエエカッコするな!

「ベタ」こそTVの誇りである!真髄である。

6,タレントさんに尊敬されるディレクターであること!

タレントさんは、貴男にとって最高の視聴者・批判者。その技術と信念と熱意で惚れ入んでもらえなければ、究極の演出は永遠にできません。

局長も探偵も代替わりした。けど、この心得は今も受け継がれ生きているような気がする。