「音楽にしろ映画にしろこれからは新作以上に、これまで作られた中で残っていく作品、つまり「古典」の生き残りが、激しくなってくると思います。ビートルズを聞かないでミュージシャンになる人がいて、それが受け入れられる時代の風潮があるようにぼくは思います。個人個人が選んで、自分だけのツールで楽しみ、チョイスを共有することがほとんどなくなっていくこともあって、古典が生まれづらくなる。」(註:太字強調は引用者) 俳優 豊川悦司の言葉だ。(『森田芳光全映画』インタビュー「現場の何かをベタっと塗る」より 493頁 )
確かに。古典の生き残りはますます、激しくなる。苦しくなる。難しくなる。間違いない。
けど、時間の波に洗われながら、時の洗礼を超えて、古びない映画があることもまた確かだ。