2ペンスの希望

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「黄昏のビギン」

今「黄昏のビギン」といえば、ちあきなおみだろうが、元々は、永六輔中村八大コンビの作詞作曲、水原弘歌1959年10月発売のシングル盤だ。管理人世代は皆 水原弘版で聴いて育った。その由来と軌跡を丁寧に辿った本を読んだ。佐藤剛さんの『黄昏のビギンの物語 奇跡のジャパニーズ・スタンダードはいかにして生まれたか』【小学館新書2014年6月 刊】。その前には『上を向いて歩こう』【岩波書店2011年7月 刊】も読んだ。その137頁にこんな記述があった。「そもそもヒット曲というものは、作詞家、作曲家、編曲家、ミュージシャン、プロデューサー、ディレクター、マネージャーなどの、創作に関わる多くの人の能力と情熱が、瞬時に凝縮して音源として記録されたところから
始まる、連鎖した爆発現象による結果である。

ひとりで出来たものなど どこにもない。ひとりでに出来たものも どこにもない。
ということで、今日は、久しぶりに予告編を。

1992年公開の日本映画。そもそもの製作会社ディレクターズ・カンパニーが撮影途中に倒産、伊地智啓プロデューサーのキティ・フィルムが引継ぎ、最終的にはアルゴ・プロジェクトとサントリーが製作クレジットされているといういわく因縁付きの一本。
濁りを感じる〈楽曲命〉派は、お口直しにYouTubeで〈ちあきなおみ歌唱盤〉でもどうぞ。