2ペンスの希望

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⑪情報なのか ブツなのか

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友人の元新聞記者が、数年前Kindleに変えて、身軽になったと喜んでいた。持ち歩く必要がない。家人に鬱陶しがられてきた本棚・蔵書は処分した。

潔いことだ。

スマートフォンタブレットは、目に向けて光を当てるバックライト方式で、これが「目疲れ」の要因になっている。 一方で、Kindleは、ディスプレイの表面に光を照らすフロントライト方式なので、 光が目に向かっていない分「目疲れ」を軽減してくれると謳っている。その通りなのだろう。

電子書籍化率は急増している。新刊書の35% とりわけコミックや実用書はかなりの確率で電子化されている。紙の低迷を尻目に電子書籍+電子雑誌売上は毎年20%の割合で伸びているようだ。数年前 コミック単行本は電子の売上が紙を超えた。

それでも、本に情報だけを求める人とブツとしての紙の本を求める人、両方いる。管理人は、「紙の本」派だ。触って、匂いを嗅いで、重さを確かめないと気が済まない。栞をはさんだり、ページを繰って、読み戻したり。

ざら紙の漫画雑誌をどきどきしながらめくり、両ページ見開きの大コマの展望に圧倒される快感は、スマホタブレットや電子リーダーでは味わえそうにない。よって、残念ながら、デジタル移行は出来そうにない。アナログ人間でおわりそう。

本望である。