とどのつまり、ドキュメンタリー映画は、「タマ(玉・弾丸・取材対象)」とそれにふさわしく的確な「表現手法」の掛け算・掛け合わせなのだ。もちろん、ドキュメンタリーに限らない。すべての映画に当てはまる。
素材と調理法。
なんだ、当たり前のことしか言ってないじゃないか、って?
その通り、だ。
けど、ネタの鮮度、目利きがなければ始まらないし、さばく腕はもちろん、道具だって要るし、市場・需給バランスの読みも大切だ。時期や時勢・タイミングを外したら当たるものも当たらない。そんなことは現場を踏んだ人なら誰でも知っている。そんなに簡単でもたやすいことでもない。
料理人の世界では、一人前の板前になるのに十年はかかると言われているそうだ。追い回し・下積み⇒八寸場・盛り付け⇒焼き場 揚げ場⇒蒸し場 煮方⇒板場。時には包丁だって飛んでくる修羅場もある。
映画だって同じこと。うっかり近寄ったら怪我する「取り扱い要注意・慎重 しんこう(進行・進攻・親交・深耕・信仰‥)事案」だということをくれぐれもお忘れなきよう。