2ペンスの希望

映画言論活動中です

フラット化 功罪なかば

かつてに比べ、情報源も多様に野放図に拡がった。

LIVEナマ実況のテレビ(地上波 BS ‥)新聞・雑誌・ラジオなどのマスメディアからWEBインターネット、各種SNSまで、バラバラ多彩。

その道一筋何十年の専門家・古参経験者から、にわか・昨日始めた初心者新参者ドシロウトまで自由に発言・発信、玉石混交。

練られ作り込まれた解説コメントから、興奮熱狂絶叫エール・冷めた批判・揶揄・嘲笑、正視に堪えない個人攻撃・誹謗中傷まで、とどまることなき液状流動化。

正直な話、管理人は功罪半ばだと思ってる。その上で思うところは二つ。「メディアの混淆」と「ヒエラルキーのフラット化

旧来のマスメディアと新進のネット言論の違いのひとつは、「チェック機能の有無」「編集デスクの不在」だろう。その昔には機能していた(と思われる)中味・内容の選別・吟味が、スルーされている。ネットニュース配信各社は、「我々はメディアじゃない。場を提供しているだけの単なるプラットフォームだ。(よって中身については関知しないし責任もない)」

ふるい

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お若い方にはなじみが薄いかもしれないが、「ふるい(篩)に掛ける」ということが以前は曲がりなりにも行われてきた。悪しきこと・良からぬことは流さない、という自制・自省。ブレーキ。それがなくなった。「アクセルのみ搭載のブレーキなき自動車」それがネット社会・情報化社会の現状だ。

 かくして、味噌も糞も混載満載垂れ流し、と相成った次第。受け手の能力・器量・胆力が試されている。

映画の世界も他人事ではない。んっ?こんな世界に誰がしたかって? いやなに、皆で したんですよ。